地盤改良について

建物の安全を守るために、まず大切なのは「地盤の強さ」です。
どんなに頑丈な建物でも、地盤が弱ければ傾いたり、ひび割れが起きたりといった深刻な被害につながるおそれがあります。
そのため、建物をしっかり支えるためには「地盤改良工事」がとても重要です。


地盤沈下と不同沈下

地盤が沈むと、建物の基礎が水平を保てなくなり、荷重のかかり方に偏りが生じて建物が傾くことがあります。
沈下には2つの種類があり、建物にとって問題になるのは「不同沈下(ふどうちんか)」です。

種類 内容 影響

均等沈下 建物全体がほぼ均一に沈む現象 建物への影響は小さい

不同沈下 一部の地盤だけが不均一に沈む現象 建物の傾き、ドアや窓の開閉不良、壁のひび割れなどを引き起こす

 
 

不同沈下の経過と発生時期

不同沈下は建築後すぐに始まることが多く、一定期間を経て落ち着いていきます。
一般的な進行の目安は次の通りです。

時期 状況・特徴

上棟後(屋根材が載るころ) 地盤への荷重が大きくなり、沈下が始まる

築2〜3年 基礎に構造クラック(ひび割れ)が現れるなど、不同沈下の兆候が出やすい時期

築5〜6年 不同沈下の進行がほぼ終息する時期

築10年 沼沢地など特殊地盤を除き、沈下はほぼ完了

 

地盤改良工事の目的

建物を安全に建てるためには、不同沈下を防ぐことが欠かせません。
そのために行うのが、地盤を人工的に補強し、強く安定させる「地盤改良工事」です。

地盤改良工事の主な目的は次の通りです。

  • 地盤の支持力を高め、建物をしっかり支える

  • 不同沈下を防ぎ、基礎や建物の寿命を延ばす

  • 地盤の水はけや圧縮の性質を改善し、安全性を高める


まとめ

地盤改良は、**“見えないところの安心をつくる工事”**です。
橿原住宅では、建築前に必ず地盤調査を行い、その土地の状態に最も合った改良方法を選定しています。
安全性と耐久性を第一に考え、長く安心して暮らせる住まいをお届けします。